家庭教師と高額教材の販売

疑問に思う人

新潟は寒い時期がやって来ました。

中学生は定期試験が終わってホッとしている頃でしようか。

試験の出来はどうだったでしょうか。試験前にした試験勉強が上手く進められて思うような結果を出せた人、いつもとあまり変わらない結果だった人、期待したような結果が出せなかった人といることと思います。

この定期試験の結果が出るのを見計らったように、家庭教師の電話セールスで「家庭教師の◯◯と申しますが。。」とか「家庭教師をしている◯◯と申しますが。。」と、ご家庭の電話が鳴らされる事が頻繁にあるようです。

少し成績が心配な状況のお子さんのご両親や、中学2年生でこれから来年の受験勉強のことを考えていらっしやったりするご両親は、つい「家庭教師」と言う言葉に、少し話を聞いてみようか?と電話案内の相手と言葉を交わしてしまいます。

電話で話を聞こうとすると、「試験の結果はどーでした?」や「これから受験に向けて準備が大切です。」とか「勉強はやり方次第ですから」などと、ご両親に関心がありそうな話をしてご両親から勉強への関心内容を引き出そうとして来るようです。

その関心がある勉強の話を引き出して「家庭教師」の良さやメリットを紹介して、「1度ご説明に上がります。」や「家庭教師の勉強の方法やシステムの案内に行きます。」と営業にセールスマンがお伺いする機会を作るのが、家庭教師の電話案内の役割です。

この電話案内でセールスマンの訪問を了承して日時を決めると、その約束した日時に「家庭教師の◯◯の◯◯です。」と名乗ってセールスマンがご家庭へ訪問して来ることになります。

場合によっては「体験学習」としてプリントを1枚程度子供にやらせて解説をし、勉強に手こずっている様子をご両親に見てもらったりしてから、内申点や入試の話などをしながら成績を見ては「このままならこの教科は徐々に厳しくなる。」とか「積み重ね教科は今の内に復習しないと来年が厳しくなる。」や「このままだと◯◯高校は難しい。」などとしてご両親や子供達の不安を煽るようです。

このご両親や子供の勉強への不安をセールスマンはセールスに使う訳です。

「では、どう勉強したら効果的に勉強することが出来るのか。」

この事を、ご両親や子供達の大きな関心事になるようにセールスマンは話を進めて行きます。

そして、その事にご両親や子供達が関心を示したところで「私たちの協会では、子供達が学校の勉強で勉強すべきポイントだけを明確にして、教科書の内容の中でここを勉強すればいいと整理されたテキストを使って勉強を教えます。」として漸く、訪問した家庭教師の会社の目的とする高額な教材を紹介することになります。

「教材を買うのか?」と思われるご両親の気持ちを「この教材があれば結果が出せる。」に向かわせるために、様々な手法をセールスマンは使いますが、1番多いのは「学校の先生の使う教科書の指導書」を見せて「指導書にはポイントが明確になっていて、このポイントを抜き出したあテキスト」である事を印象付けたり「持参したどこかの中学校の理科(主に生物や科学分野)の試験問題を見せながら、その家庭教師の会社のテキストの問題と照合してほとんど同じような内容が出題されている。」事をご両親や子供達に確認して、まるでその教材と同じ問題が試験で出題されているような印象を持たせます。

テキスト

ここで、このセールス手法のからくりをお話ししますと、理科の生物や科学の分野では図解を使った試験問題が多く、その図解と同じような図解の問題と照らし合わせることで、「その教材をやれば結果が出る。」ように思ってもらうようにセールスをするのですが、こうした図解のある問題は、書店にあるような安価な問題集でもほとんど同じような内容が抜粋されています。

これは、教科書で学び取るべき内容から問題を作れば理科は特にほとんど同じ内容の確認になるからなのですね。

理科以外の教科をセールスマンが見せない理由は理科ほど同じような問題が出ていることを明確に分かるよう示すことが出来ないのと、実際に彼らが販売する教材と同じような問題が出題される事を示すことが出来ないからです。

そんなからくりを知らないご家庭や子供達が、本来の目的であるはずの家庭教師より、その教材に関心や興味を持ち、「この教材を勉強して家庭教師が教えてくれるなら。」とご家庭や子供達が思ってくれたのなら、後は高額な教材の代金を月々の金額にして、本来の目的の家庭教師の指導そのものの時間を極端な話、週1回1時間で計算して、受講費用が高めの教材販売の無い大手協会の料金と比較して、さほど変わらない料金になることを強調することで家庭教師と高額教材の購入契約へと繋げて行きます。

書店にある教材でも変わらない勉強が出来るのに、高額な教材代金を月々に支払うことで、1番子供達にとって必要な家庭教師からのマンツーマンの学習指導時間を極端な時間に減らされた契約が行われていると言うのが家庭教師と高額教材のセット販売の実態なのです。

今日は、定期試験前後に多い家庭教師の電話案内家庭教師と高額教材のセット販売の実情についてのお話しをしてみました。

高額な教材を買う買わないは自由な選択ですから、決して高額教材を買うなとは申し上げませんが、その販売の手法は、学習についての情報や、教科書や様々なテキストの事を熟知していないご両親や子供達の成績向上への純粋な気持ちを利用して、最も学習効果の高い1対1の家庭教師の指導時間を奪って教材を販売するような手法になっているため、今回ここで取り上げさせ頂きました。

家庭教師は単に勉強内容の理解を進めるものではなく、学校の学習教材であります教科書や学校のワークや参考書を使って、学校の勉強そのものの勉強のやり方勉強方法までを教えることが出来る唯一の学習方法だと思います。

家庭教師をお探しされる際には、1か所の家庭教師の会社で決めずに、何社かの家庭教師の協会の話しを聞いた上で比較して検討されることがとても大切です。

【参考記事】

試験勉強

家庭教師の電話セールス

家庭教師の電話案内

家庭教師と高額教材のセット販売

勉強のやり方

勉強方法